カルト日本映画「少女椿」は2016年5月21日公開された作品です。
主人公「みどり」を演じるのは、俳優中村雅俊と女優五十嵐淳子の三女で「イーハイフンワールドギャラリーボンボン」の総合プロデューサーを務める中村里砂。
中村里砂は映画初出演で初主演。
共演者に風間俊介、深水元基。鳥居みゆき。
監督は女性で、ファッションブランド「ミーウィーディンキー」のトータルディレクター&デザイナーのTORICO。
TORICOはファッションブロガーとしても有名です。
2004年に作成した短編映画「ミガカガミ」は東京ファンタ国際映画祭、ゆうばり国際映画祭などで高い評価を受け、モントリオール映画祭など海外にも招待上映されました。
劇場映画デビューは2006年「イケルシニバナ」です。
日本映画「少女椿」の原作は1984年に単行本化された丸尾末広の同名ガロ系怪奇漫画。
上映時間は90分。
R-15指定です。
それでは、あらすじにまいりましょう。
カルト映画「少女椿」あらすじ
貧しい家に生まれ、病身の母と2人暮らしの生活を送る少女みどり。
母のために、椿の花を折り紙で折り、売りにでかけていた先で、親切なおじさんに出会います。
そのおじさんに「困ったときは、相談に来なさい」と言われます。
帰宅したみどりが目にしたのは、性器から入り込んだ何匹もの鼠に内臓を食い破られた母親の無残な姿でした。
天涯孤独になったみどりは、親切なおじさんを訪ねます。
おじさんは異形の芸人たちが働く見世物サーカス小屋・『赤猫座』の座長でした。
サーカスの下働きとして使われるみどりを小屋の芸人達はことあるごとにイジメます。
過酷な日常、みどりは現実逃避の妄想で日々を凌ぎます。
ある日、手品使いと称する謎の芸人ワンダー正光が低調だった小屋の売り上げの最後の手段として雇われてから、みどりの立場も一転します。
手品と称して不思議な術を操るワンダー正光はみどりを気に入って何かと世話を焼き、みどりも自分に優しく接してくれるワンダー正光に好意を抱くようになります。
ワンダー正光の助手となり、売り上げに献身し、一座での発言力を強めたおかげで、みどりの立場も向上していきます。
ほどなくして赤猫座の座長が一座の金を持ち逃げして行方をくらまし、一座は解散。
みどりはスカウトされた松竹へ、ワンダー正光はマネージャーとしてついていきます。
みどりはワンダー正光の魔法で女優になりますが、やがて飽きます。
みどりはワンダー正光の魔法の力が欲しくなり、彼に頼みます。
ワンダー正光はみどりの魔法を授け、その為に息絶えます。
再び、一人になったみどり。
みどりは自分に魔法をかける…
日本映画「少女椿」がカルトである理由
実は、この「少女椿」、1992年5月2日に日本アニメ映画『地下幻燈劇画少女』として一部で公開されています。
(一部です)
絵津久秋が演出・脚本・作画・監督を全て手がけた自主制作で52分。
あまりに過激なため、日本国内だけでなく海外でも、2012年まで上映禁止になりました。
国内では映像ソフト化されていないようです。
(うーん、ここまで聞くと是非、見て見たいでしょ?そういう時、ネットは便利ですね)
監督のTORICOはこの映画を作るのになんと、7年の歳月をかけました。
最初に出版社に実写化したいと申し出たところ、”このまま、映画化したらアウトだよ。アニメの時、大変だったんだから”と言われ、原作のテイストは残して、上映できるように20回以上も脚本を書き直したそうです。
どうです?
もうカルト要素充分ですよね?
カルト映画です。
カルト映画認定です。
カルト映画感満載?の日本映画「少女椿」
原作を読んでいない方は登場人物のカナブンに注目です。
武瑠が頑張っています。
この「少女椿」、実写映画ですが、時折、アニメーションが流れる斬新な作りになってます。
ここで、好みが分かれるかもしれません。
エログロ感は残しつつ、カラッとした晴天のような雰囲気の日本映画「少女椿」は、監督、はじめ制作スタッフが後世でも見れるように映倫、桜田門のえらい人達に充分に気を使って作られたからかもしれません。
みんなが安心して見れるカルト映画。
(ナイトメア・シンジ)
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