少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」は1998年8月14日に公開されたアニメ映画です。

1997年4月2日から12月24日までテレビ東京系列で放映された「少女革命ウテナ」の劇場版。

テレビアニメ「少女革命ウテナ」の総集編でなく、リニューアルした完全新作長編アニメです。

監督はテレビアニメ同様、「輪るピングドラム」の幾原邦彦。

上映時間は87分。

では、アニメ映画「少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」のあらすじを見ていきましょう。

アニメ映画「少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」のあらすじ

ある日、鳳学園に天上ウテナが学生としてが転校して来る。
ウテナは幼い頃に両親と死別しており、その時会った「白馬の王子様」への憧れが高じて男装をしている。
ウテナは学園内でかつての幼馴染の桐生冬芽と再会、驚く。その後、学園の空中庭園でウテナは、学園理事長代行鳳暁生の妹の姫宮アンシーという女子生徒に出会う。そこへ、西園寺莢一という男子生徒が現れ、ウテナはなぜかアンシーを巡って決闘するハメに。
アンシーは「世界を革命する力」を授ける”薔薇の花嫁”として、決闘者(デュエリスト)達に争われる存在だった。西園寺がウテナに止めを刺そうとした瞬間、突如アンシーがウテナの前に飛び出し、ウテナに接吻すると、アンシーの胸から輝く一本の剣が現れる。その剣を引き抜いたウテナは西園寺に勝利し、その夜からアンシーはウテナの寮にやって来ることになった。

デッサンの授業でウテナとアンシーはペアになる。屋外写生もOKだと知り、ウテナとアンシーは高い塔の上の展望室で描き始める。アンシーが皆が”バラの花嫁を欲しがる理由を教えてあげる”と言い、全裸になると、アンシーの胸には大きな穴が開いていた。
アンシーはウテナに、空の上に逆さまに浮かぶ巨大な城を指し、説明する。あれは”永遠がある”という城であり、”自分を手に入れる”ということはあの城に行けるということなのだと。翌日のウテナと樹璃の決闘もウテナが勝利する。その時、騒ぎが起こる。理事長代行の鳳暁生が遺体となって校内に埋められているのが発見されたのだ。一本のスキャンダルビデオが発見され、映像に映っていたのは暁生とアンシー。暁生がアンシーの胸を刺し、窓から飛び降りてしまったところで映像は終わっていた。姿を消したアンシーを探してウテナは面会室という場所に辿り着く。そこには冬芽の姿があった。冬芽はこの鳳学園についてウテナに説明する。この学園は全て王子様を中心に作られたのに、肝心の王子様がいない為、決闘システムが必要だったと言う。アンシーがバラの花嫁になったとき、すなわち兄であり、王子様である理事長代行を殺したときに、あの空に浮かぶ城が現れたのだと。全てを話し、立ち去ろうとする冬芽を呼び止めるウテナ。ウテナは冬芽に礼を言う。ウテナは昔、冬芽はウテナとのデート中、溺れた女の子を助けようとして河に飛び込み、流されて死んでしまったことを思い出したのだ。ウテナが冬芽にキスをすると、冬芽は微笑み立ち去る。そして、ウテナはアンシーのいる空中庭園に辿り着く。

決闘に勝ったウテナは今やこの学園の王子様であり、この世界にいる限りどんな奇跡も永遠も手に入れることが出来るとアンシーは説明するが、ウテナは「ここを出て外の世界に出よう」とアンシーを誘う。その時巨大なマシンのようなものがウテナを取り囲み、ウテナの姿はレーシングカーへと変貌をする。次の瞬間”ウテナカー”はどんどん錆び付いていってしまう。アンシーが自分の手の中に現れた鍵でウテナカーにエンジンを掛けると、錆びは全て吹き飛び、ウテナカーは外の世界へ向けて発進する。途中、西園寺、樹璃、幹の三人に助けられ、やがて遠くに白く輝く巨大な城を見つけるアンシー。外の世界へはあの城の下を通り抜けなければ辿り着けないと、アンシーはアクセルを踏み込み、やっとの思いで城から抜け出そうとしたその時、巨大な暁生の姿が現れ、ウテナカーもろともアンシーを押しつぶそうする。
「あの閉じた世界へ帰ろう」とアンシーに暁生は語りかけるが、自分は「ウテナと共に外へ行く」とアンシーは言う。「世界を革命する力を!」アンシーとウテナがそう叫ぶと、巨大な暁生と城はバラの花びらと化して崩れ落ちる。道なき道を行くウテナカーとアンシー。
二人が目指す先には、またも巨大な城が待ち受けていた…。

アニメ映画「少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」は間違いなくカルトアニメ映画である。

あらすじを御覧頂いて、おわかりだと思いますが、実にシュール。
美少女の胸に穴が開いていたり、そこから剣が飛び出してきたり、挙句の果ては、ヒロインが車に変身、クライマックスなのにヒロインは無言を貫き通す。

もう、凄すぎ。
カルト映画のエッセンスがてんこ盛り。
でも、面白い。
面白すぎ。

思えば、誤解を恐れずに言うと、1990年代はテレビであれ、映画であれ、作る側が”見たい奴だけ見ればいい”といういい意味で開き直りがあった時代だったと思えます。
(いわば、作り手黄金時代)

1980年代までは、ある程度、”あらゆる世代に受ける”ことがひとつの定義として、作り手にあったものが、1990年代に入り、変化を遂げたと言ってもいいか思います。
1990年代にエネルギーに満ち溢れたカルト作品が多いのはそんな理由があるんじゃないかと筆者は考えます。
2000年以降はネット環境も整備、2010年以降は誰もが携帯端末を持つようになり、趣味もライフ・スタイルも多種・多様化。

規制や少数意見も取り入れられるようになり、”見る側が自由に選べる時代”になりました。

どっちの時代も悪くありませんが、筆者はこのカルトアニメ「少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」は今の時代だからこそ、見て欲しい一本です。

カルトアニメ「魔法少女まどかマギガ」とは違うエッセンスですが、このカルトアニメ「少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録」もかなりイケますぞ。

見てない人は是非。

(ナイトメア・シンジ)

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