今日、ご紹介するのは海外映画「レポマン」です。
1984年制作の映画で、日本では1987年1月31日公開されています。
アレックス・コックスのデビュー作でもあります。
アレックス・コックスは映画「レポマン」では監督・脚本を担当しています。
アレックス・コックスといえば、この映画「レポマン」の2年後、セックス・ピストルズのベーシストだったシド・ヴィシャスと恋人のナンシー・スパンゲンの過激な愛を描いた「シド・アンド・ナンシー」で一躍有名になります。
出演は青春西部劇映画「ヤングガン」のエミリオ・エステベス。
(父はマーティーン・シーン。弟はお騒がせ俳優チャーリー・シーン)
そして、2017年9月15日に惜しまれつこの世を去ったハリー・ディーン・スタントン。
(「エイリアン」のブレッド役、「パリ、テキサス」のトラヴィス役、「ストレイト・ストーリー」のライル役などが筆者には印象に残ります。海外映画の名脇役がスターダムに上っていく様がいい!)
製作は元モンキーズでメンバーで、音楽プロディューサーのマイケル・ネスミス。

もう、ここまででカルトの予感。
それも海外良作カルトの。
上映時間は92分。

では、映画「レポマン」のあらすじをご紹介。

海外映画「レポマン」あらすじ

砂漠地帯の真っ直ぐに伸びたハイウェイ。パーネルという男がスピード違反で白バイ警官に停められる。警官がトランクを調べようとして開けたとたん、警官はブーツだけ残し、消滅してしまう。という冒頭シーンから始まる…パンク少年オットーは、勤めていたスーパーマーケットをクビになり、車に乗った男、バッドと知り合う。バットの仕事は、ローンを支払わない客の車を盗み出すこと。”REPOSSESS MAN”通称レポマン。その頃、政府の科学者たちは、警官が消滅した地域を調査していた。彼らは、ロボトミー手術された原子科学者パーネルと車に積み込まれた4人の宇宙人の死体を追っていたのだった。やがて、金に困ったオットーはレポマンとして、バッドの風変わりな仲間たちと一緒に仕事をすることになる。折も折、パーネルの車、64年型のシェビー・マリブには2万ドルの賞金がかけられ、レポマンたちや商売仇のロドリゲス兄弟が動き出す。バーネルがトイレに入っているすきに、ロドリゲス兄弟がパーネルの車を盗み出すと、今度は、ロドリゲス兄弟が電話している間に、オットーの不良仲間のデビー、デュークらがパーネルの車を盗み返す。だが、トランクを開けたデビーらの仲間のl人も消滅する。再び車を盗り戻したパーネルだったが、彼は衰弱していて、偶然車を見つけて乗り込んで来たオットーの目の前で死んでしまう。死体を捨ててレポマン仲間のパーティに向かうオットー。だが、パーティから帰ると車はなくなっていた。バッドがこっそり持っていったのだ。オットーはバッドに会うが、強盗騒ぎにまき込まれ、バッドは胸を撃たれ、オットーは科学者グループに連れ去られる。
拷問を受けているオットーをレポマンたちが救け出し、バッドの入院する病院へと向かう。バッドを連れ出そうとすると、追って来た科学者グループと撃ち合いになる。発光しはじめたパーネルの車で事務所の駐車場まで逃げもどるオットー。科学者たちが恐る恐る近寄るが、車は光を放ち火花をちらし誰も寄せつけない。やがて運転できないはず野掃除屋のミラーが車に乗り込み、オットーを誘う。2人を乗せた車は、空高く飛びたつのだった……。

https://youtu.be/cHt3DFHViHU?si=szMKj3JDIS_uo6PJ

海外カルト映画「レポマン」のどこが凄い?

オープニング。
パーネルの車を追う白バイ警官の後姿。
パーネルの車に接近、路肩に寄せるように合図する警官。
パーネルの車内からの警官の姿のヨリのショット。
車を止めるパーネルとオートバイを降りた警官が近づく引き絵。
パーネルの車から近づく警官が見えるヨリのショット。
そのまま、パーネルの車のサイドガラスを叩く警官。
背中越しの引きの絵。

この緻密なカットの応酬がすでにセンス抜群。
とても、デビュー作とは思えないアレックス・コックスの腕前です。

アクションかと思いきや、SF。
ストーリーも奇抜。

ニューヨークだけでなく海外、ロンドンでも大ヒットを記録したのも納得。

カルト映画の中には、こういう素晴らしい演出とカットを積み重ねる監督もいます。
テーマ曲を手がけたイギー・ポップの曲も素晴らしい。

SFとパンクはやはり合う。
「レポマン」は見るべきカルト映画。
センスのいいと思う人は見とけば?
いや、見なさい。

(ナイトメア・シンジ)

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