今日、ご紹介するのはアメリカ映画「ザ・マスター」です。
映画「ザ・マスター」はアメリカ映画。
本国アメリカでは、2012年9月11日に公開。
日本では、2013年3月22日に公開されています。
上映時間は143分。

監督は世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞しているポール・トーマス・アンダーソン。
(カンヌ国際映画祭・ベルリン国際映画祭・ヴェネツィア国際映画祭)

ポール・トーマス・アンダーソン監督は映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2008年)などで聞いたことがあると思います。
(筆者は「パンチ・ドランク・ラブ」(2002年)がお気に入りです)

出演はフレディ役に個性派俳優として有名なホアキン・フェニックス。
映画「グラディエーター」でアカデミー助演男優賞にノミネート。
一躍、スポットライトを浴びました。
(お兄さんは俳優のリバー・フェニックス。23歳でコカインとヘロインの過剰摂取で亡くなりました。あまりにも早い死でした。演技者として、類まれな才能を持っていただけに残念)

ドット役には2005年の映画「カーポティ」でアカデミー主演男優賞を受賞したフィリップ・シーモア・ホフマン。
(2014年2月2日、ヘロインなどの薬物過剰摂取でこの世を去る。46歳。こちらも数々の演技賞を受賞していただけに残念)

ドッドの妻役ペギーをこの映画「ザ・マスター」で全米映画批評家賞助演女優賞を受賞するエイミー・アダムス。

では、カルト映画「ザ・マスター」のあらすじをご紹介します。

https://youtu.be/MEfymSVc7AE?si=-a-nJLY5Ygf8sZEB

カルト映画「ザ・マスター」あらすじ

第2次世界大戦が終わり、アメリカに戻ってきた帰還兵フレディ・クエルは酒に溺れ、アルコール依存から抜け出せず、問題を起こす毎日。
ある日、フレディは婚礼パーティの準備をする船に密航、結婚式を司る男と面会する。その男は信者から“マスター”と呼ばれているランカスター・ドッドだった。
ドッドは、フレディの密航を許し歓迎すると言う。
フレディはこれまで出会ったことのないタイプの人間のドッドに興味を魅かれ、下船後もドッドについていくことに。
ドッドもまた、行き場のないフレディを無条件に受け入れる。
ドッドは“ザ・コーズ”という宗教団体を率いる指導者だった。
ドッドは独自のメソッドと哲学を用いて、悩める人々の心を解放していくという治療を施していた。
社会は戦後の好景気に沸いていたが、その一方、帰還兵の社会生活の適応が困難だったり、戦争で多種多様なものを失い、多くの人々が心の支えを神秘的な導きに求めていた時代であった。そのため、宗教団体“ザ・コーズ”とマスターの支持者は急速に増えてゆく。
フレディにもドッドのカウンセリングが繰り返され、自制のきかなかった感情が少しずつコントロールできるようになっていく。
フレディとドッドの絆は深まる。
ドッドはフレディを後継者のように扱い、フレディもまたドッドを完全に信用していた。そんな中、ドッドの活動や姿勢や考え方を批判する者も現れるが、今や彼のドッドの右腕として活躍するフレディが、暴力によって口を封じていく。しかし、酒癖が悪く暴力的なフレディの存在が宗教団体“ザ・コーズ”に悪影響を与えると考えたドッドの妻ペギーは、ドットにフレディの追放をすすめるが…。

ラストは書かずにおきます。
見る人で考えが変わるだろうラスト。

わけわからん。
卒業的な?
どこへ?

御覧になった方々が様々な感想を持つ終わりです。

映画「ザ・マスター」はカルト映画なのか?

カルト映画です。
長い。
難解。
理解不能のシーンあり。

映画「ザ・マスター」はどう見るべきなのか?

ふたつのおすすめ。

映画「ザ・マスター」はホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンの演技。


一歩も引けのとらないがっぷり四つに組む二人のお芝居を見る。

例えば、
留置場のホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンの演技合戦。
(ホアキン・フェニックスが警官数人に抱きかかられるように連れて来られるところから凄い迫力。留置場で暴れまくるホアキン・フェニックスにお前のこと好きな奴なんかオレしかいない!」と叫ぶ)

部屋で煙草を吸っているホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマン。
ホアキン・フェニックスの顎の上げ方とフィリップ・シーモア・ホフマンの腕と身体の向き。
(カメラでどう撮られているか?ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンは俯瞰的に自分を見れる役者たちなんだと思う)

でも、そこに割ってはいるエイミー・アダムスもたいしたもの。
(ホアキン・フェニックスとエイミー・アダムスの会話のシーンもいいです)

もうひとつは
映画「ザ・マスター」の監督ポール・トーマス・アンダーソンの緻密な映像センス。

例えば、
船の上で仰向けになるホアキン・フェニックスのシーン。
エレベーターのシーン。
などなど濃密で絵となるシーンがほとんど。
これぞ、映画。

映画「ザ・マスター」はホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンの少し、度の過ぎた友情を親子の情愛と見るか?、同性愛と見るか?、宗教家の師と弟子と見るか?は評価が分かれるところ。

ストーリーを追う映画じゃない。
見る人を選ぶ映画かも。

まさにカルト映画

(ナイトメア・シンジ)

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