今日、ご紹介するのは、”先の読めない映画”「ユージュアル・サスペクツ」です。
「ユージュアル・サスペクツ」は1995年のアメリカ映画。
ジャンルはサスペンス・ミステリー。
(サスペンスとは、”未解決・気がかり”。緊張感のあるストーリーであらかじめ犯人がわかっている、ハラハラドキドキの展開を楽しむ。ミステリーとは、”謎・不思議”の意味で、誰が犯人か最後にわかる)
「ユージュアル・サスペクツ」
日本公開は1996年4月13日。
タイトルの「ユージュアル・サスペクツ」の意味は”決まりきった顔ぶれの容疑者”。
上映時間は106分。
監督はブライアン・シンガー。
ブライアン・シンガー
監督のブライアン・シンガーは1965年9月17日生まれ。 アメリカ合衆国ニューヨーク市出身。
シリーズになった2000年映画「X-メン」や2018年大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」の監督として有名です。
脚本は監督業もこなすクリストファー・マッカリー
(2018年トム・クルーズ主演「アウトロー」や同じくトム・クルーズ主演『ミッション・イン・ポッシブル/フォールアウト』を監督。筆者はどちらも好きな映画)
クリストファー・マッカリーは、この映画「ユージュアル・サスペクツ」で第68回アカデミー賞脚本賞を受賞しています。
出演者について
悪の道に引き戻される元刑事ディーン・キートン役に佳作ギャング映画、コーエン兄弟制作の映画「ミラーズ・クロッシング」(1990年)のガブリエル・バーン。
(この映画のガブリエル・バーンはいい!)
渋い拳銃使いマイケル・マクマナスにアレックやダニエル、ウィリアムなど兄弟も俳優のスティーヴン・ボールドウィン。
(代表作はこの映画「ユージュアル・サスペクツ」です)
マクマナスの相棒フレッド・フェンスター役に名作映画「トラフィック」(2000年)で助演男優賞ベニチオ・デル・トロ。
筆者大好き名脇役ダン・ヘダヤも、関税局捜査官に尋問のために部屋を貸すジェフ・ラビン巡査部長役で出演。
では、先の読めない映画「ユージュアル・サスペクツ」のあらすじを途中までご紹介します。(ネタバレなし)
映画「ユージュアル・サスペクツ」あらすじ
カリフォルニア。
コカイン取引の争いでサンペドロ埠頭で船が爆発する。
27人が死亡、9100万ドルが消える。
生存者はたったの2人。
1人は船の乗組員のハンガリー人で重傷で病院に運ばれる。もう1人は、唯一、無傷で生き残った左手足にマヒのあるケチな詐欺師ロジャー・”ヴァーバル”(おしゃべり)・キント。
関税特別捜査官のクイヤンは司法取引で無罪になったキントを任意で尋問する。
ことの始まりは6週間前…。
ニューヨーク市警と合衆国関税局は、銃を大量に積んだトラックの強奪に関わった容疑で5人の容疑者を連行する。
元警官で汚職の罪で服役したディーン・キートン。
忍びのプロ、マイケル・マクナマスと相棒のフレッド・フェンスター。
爆薬のプロ、トッド・ホックニー。そして、キント。
市警と関税局はキートンを事件の首謀者と疑うが、刑事弁護士でキートンの恋人イーディ・フィネランが釈放を要求。
キートンは数年前に自らの死を偽装、レストラン・オーナーとして更正の道を歩もうとした矢先の逮捕だった。
身に覚えのない罪で逮捕され、面通しまでさせられた5人は釈放されるが、市警に復讐を企てる。
市警の汚職警官が運ぶ大量のエメラルド原石を強奪しようというのだ。
計画はまんまと成功する。
ダイヤを売りさばこうと、ロサンゼルスに向かう5人。そこで、マクマナス知り合いの故買屋”レッドフッド”と取り引きするが、新たにテキサスの宝石商襲撃計画を持ちかけられる。
襲撃を実行する5人だったがレッドフッドの説明と違い、奪ったブツは麻薬だった。
レッドフッドは実は伝説のギャング、カイザー・ソゼの代理人コバヤシから頼まれたと明かす。
現れたコバヤシは拘置所で5人が会うように仕組んだのはソゼであるという。
コバヤシは、5人それぞれが、過去に知らずにソゼから物を盗んだ過去があり、その贖罪のために仕事を強要する。
どうやら、ソゼの商売敵、アルゼンチンのギャングらがサン・トロペの船で大量のコカイン取引を企てているらしい。
船と積み荷を破壊すれば、ソゼは過去の出来事を水に流すという。
報酬は9100万ドル。
脱出困難なこの依頼に5人は…。
後は映画を御覧下さい。
(おすすめ)
おすすめ映画「ユージュアル・サスペクツ」
ラストにすべてがわかる。
先の読めないサスペンス・ミステリー映画の秀作です。
キント役のケヴィン・スペイシーはこの映画「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー助演男優賞を受賞しました。
まさにケヴィン・スイペイシーの演技は圧巻です。(映画「アメリカン・ビューティ」(1999年)でも、娘の同級生に心魅かれる”普通の父親”役でアカデミー主演男優賞を受賞しています。この映画の演技も絶品です)
これほどの才能がセックススキャンダルで映画界から追放されたのは残念。(容疑の内容は言語道断。擁護の余地はない)
驚くのは、ベニチオ・デル・トロです。
映画「トラフィック」でタフな麻薬捜査官、2015年佳作映画「ボーダーライン」、2018年続編映画「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」で麻薬カルテルに妻と娘を殺された元検事でコワモテで寡黙な傭兵を演じています(めちゃめちゃカッコいい!)が、この映画「ユージュアル・サスペクツ」では、中性的なフレッド・フェンスター役を見事に演じていて、とても同一人物には思えません。(役者の鑑だな)
捜査官が尋問する部屋が取調室でないことがこの映画の大きなミソ。
(少しネタバレ。すいません)
スピーディな演出で最後まで見せる映画です。
先が読めない映画が好きな方にはたまりません。
おすすめ。
”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”
(ナイトメア・シンジ)
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